〜日本昔ばなし くわず女房 (第四話)〜
怒っている場合じゃなかった!もはやオノレの身が危険!
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くわず女房 其の一
くわず女房 其の二
くわず女房 其の三
男はあっけに取られていたが、すぐに今置かれている状況に気づくと、次に真っ青になった。
「た、たすけてぇぇぇぇ!」
しかし青鬼にとって男は握り飯数個程度の大きさにすぎない。
もつれる足で逃げ出そうとした男を、青鬼はあっけなくひょいとつまみあげた。
あっという間に男は縛り上げられ、鬼は飯の準備を始めた。
「さて出汁は何味にするかな。まぁ狸からは良い出汁が出るからの。そのままでも美味いじゃろ」
男はこれから自分が食べられるのかと思うと悲しくてたまらず、泣きじゃくりはじめた。
いつまでも泣き止まぬ男に青鬼が手を止めて恐ろしい顔で振り返った。
「ピーピー、ピーピーうるさいの。いいかげん観念せい」
しかしなぜかその途端、青鬼の顔色がさっと変わった。
「ん?な、なんじゃそれは?!」
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くわず女房 其の五