〜日本昔ばなし 河童のちえくらべ (第一話)〜
河童たちとおじいさん、うわてなのはどっち?
昔々あるところに、水車の近くにお百姓のおじいさんが住んでいた。
水車の近くの池には河童が三匹住んでいた。
河童たちは生き物の尻子玉が大好物で、いつもおじいさんの尻子玉を狙っていたが、おじいさんはなかなか手強く、いつも失敗していた。
おじいさんが田んぼの世話に精を出しているときに後ろからそっと狙うのだが、すぐに気づかれ追い払われてしまうのだった。
「最近、尻子玉を食べてねえのう」
ある日、河童のイチがため息をつきつつそう呟くと、
「ほんによう。このままじゃあ元気がでねぇ」
河童のニイもうなずいた。
河童のサンは腕組みをし、低い声で唸った。
「そりゃぁ、今までの俺たちのやり方がなまぬるかったせいよ。おじいの尻子玉を明日こそいただこう。俺に考えがあるぜ」
河童のサンがイチとニイを手招いた。
そして河童たちはひそひそ声で作戦をたてた。
「さすが俺たちのカシラのサンだ。よしそれでいこう」
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河童のちえくらべ 其の二
河童のちえくらべ 其の三
河童のちえくらべ 其の四
河童のちえくらべ 其の五
河童のちえくらべ 其の六
河童のちえくらべ 其の七
河童のちえくらべ 其の八
河童のちえくらべ 其の九
河童のちえくらべ 其の十
河童のちえくらべ 其の十一
河童のちえくらべ 其の十二