〜日本昔ばなし 河童のちえくらべ (第三話)〜
河童たち、作戦を練りなおす!
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河童のちえくらべ 其の一
河童のちえくらべ 其の二
ニイは肩で息をしながらイチとサンの隠れていた岩陰に戻ってきた。
「おいサン!もう少しで俺の皿は鎌を刺されるところだったぞ」
ニイは目をつり上げ、口を尖らした。
河童のカシラのサンはため息をついた。
「すまん、俺が甘かった。ひとつめの作戦は失敗だったな。やっぱりおじいは手強いぞ」
「ひとつめ?ふたつめもあるのか?」
イチの問いにサンは頷いた。
「おじいが無防備な時を狙うんだ。厠(かわや。トイレのこと)でな、用を足しているときに後ろから狙えばイチコロよ」

「そりゃあうまくいきそうだ」
イチは賛成したが、ニイはかぶりを振った。
「もうおれはごめんだぜ。つぎはイチかサン、どちらかで頼む」
「わかった。俺がいこう」
イチが名乗り出た。
「おれはニイのようにすばしこくはないが、手先が器用だ。うまく狙える気がする」
サンも頷いた。
「では、つぎはニイ、おまえにまかせた。暗くなってからの方が目立つまい。夜になったら早速、決行だ」
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河童のちえくらべ 其の四
河童のちえくらべ 其の五
河童のちえくらべ 其の六
河童のちえくらべ 其の七
河童のちえくらべ 其の八
河童のちえくらべ 其の九
河童のちえくらべ 其の十
河童のちえくらべ 其の十一
河童のちえくらべ 其の十二