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妖怪皮算用(ようかいかわざんよう)其の二(全二十四話)

妖怪皮算用 日本昔ばなし 妖怪皮算用(ようかいかわざんよう)(第二話) 文・絵 ムトゥチズコ〜
死にたくない男がまずやったこととは…?

妖怪皮算用(ようかいかわざんよう)
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男はまず、書物を探すことにした。

古今東西これだけの人間がいるのだから、同じようなことを考えた沢山の先達(せんだつ)がいるだろう。

成功した者がいないことは確かだが(いたら世間に知られているだろう)、その一歩手前までいった者がいたかもしれない。

男は近所で蔵書を皆に解放している貸本屋へ出かけた。

上がり込んで本をめくっていると

「めずらしいな、庄屋どの。なにか探し物か」

町医でもある本屋の主(あるじ)が声をかけてきた。

「いやちょっと」

さすがに目的を言うのははばかられたので、ごまかしながら男は毎日通い詰め、あるたけの本をめくってみた。

しかし、書かれていたのは生きる時間をどのように過ごすか、はたまたその心構えとは、といった内容ばかりで、死なない方法については手がかりすら全く見つからなかった。

「まぁそう簡単に見つかるわけはないか」

ひとりごちながら、男はすごすごと退散した。

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妖怪皮算用(ようかいかわざんよう) 其の三 準備中