〜日本昔ばなし ぶつくさ太郎と一つ目小僧(第七話) 文・絵 ムトゥチズコ〜
一つ目小僧は気遣い上手…⁈
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その日、太郎は家に戻ると、夕餉(ゆうげ・晩ごはん)の支度をしている母親に、自分は味噌汁だけでいいと伝えた。母親は
「体の調子が悪いのかい」
と心配したが、太郎は
「伝右衛門さんのところで、ふかし芋をいただいたのです」
とごまかし、皆のご飯茶碗にいつもどおりにご飯をよそった。
その実、腹が減っていまにもお腹と背中がくっつきそうだったのだが、自業自得だ、と自分をいましめながら味噌汁を飲もうとして太郎は驚いた。
「母上、おからが入っているではないですか。いったいどうしたのですか」
すると
「さっき珍しく、表に豆腐売りがきておからが余ったからよかったら、といただいたのですよ」
という。
(きっと一つ目小僧だ! かえって気を使わせてしまったな)
太郎がまたクヨクヨしながら一口飲んでみると、そんな気持ちがふっとんでしまうほどおいしく、じんわりと胃の腑に染みわたった。
(おからをいれると優しい味になるし、お腹にたまるんだなぁ。今度あったらお礼をいわなくちゃ)
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ぶつくさ太郎と一つ目小僧 其の八