〜日本昔ばなし ちいちいこばかま (第七話)〜
化け物の正体、こはいかに?!
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ちいちいこばかま 其の一
ちいちいこばかま 其の二
ちいちいこばかま 其の三
ちいちいこばかま 其の四
ちいちいこばかま 其の五
ちいちいこばかま 其の六
お侍は襖を左足で蹴って大きく開け放つと、
「化け物どもめ!成敗いたす!」
と刀を抜き、彼らに斬りかかった。
すると、瞬時に歌はやんだ。
そしてザッと一陣のつむじ風がわき起こり、バラバラバラッという大きな音とともに、畳の上になにかが転がった。
お侍がすぐさま、中庭に通じる襖を開けると、中秋の名月の光が部屋にやわらかく差し込んできた。
娘も被っていた布団をはねのけた。
そして月明かりの中、そのなにかをお侍とまじまじと眺めた。
「これは…お前がいつも使っている楊枝ではないか」
娘を今まで苦しめていたその『なにか』の正体は、なんと娘がお歯黒を塗るときに使っている楊枝であった。
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ちいちいこばかま 其の八