〜日本昔ばなし 小豆洗い(あずきあらい) (第二話)〜
とうとう妖怪退治の夜がやってきた!
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小豆洗い(あずきあらい) 其の一
そしてとうとう妖怪退治決行の夜がやってきた。
月がこうこうと照る、明るい夜であった。
鋼助(ごうすけ)と金兵衛(きんべえ)、平六(へいろく)以外に見物してやろうというものも二名、寺についてきた。
寺の入り口に立つと、奥の方で何かがボウと小さく光っているようだった。
そして噂通り、風に乗ってどこからか小豆洗いの声が聞こえてきた。
「ショキショキショキ、小豆とぎましょうか?それともおまえさまがたを取って食いましょうか?」
皆は震えたが、平六は不思議とあまり恐れていないようすであった。
「思ったより可愛らしい声ですね。せっかく五人で来たのですから、皆で入りましょうか」
ついてきた二名は自分たちは行きたくないものだから、激しく憤った。
「何をいう平六。お前は退治に行きたくなくなったんだろう。この臆病者め」
平六はおどろき、首を振った。
「そんなことはありません」
そこに金兵衛が割って入った。
「まぁまぁ。すぐに皆やられてしまったら元も子もない。一人ずつで行きましょう。まずは私から」
声は少し震えていたが、彼には飛び込む度胸があった。
金兵衛は槍をかまえながら、おっかなびっくり中に入っていった。
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小豆洗い(あずきあらい) 其の三
小豆洗い(あずきあらい) 其の四
小豆洗い(あずきあらい) 其の五
小豆洗い(あずきあらい) 其の二
小豆洗い(あずきあらい) 其の七
小豆洗い(あずきあらい) 其の八