〜日本昔ばなし 小豆洗い(あずきあらい) (第四話)〜
つぎは力自慢、剛助の出番だ!
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小豆洗い(あずきあらい) 其の一
小豆洗い(あずきあらい) 其の二
小豆洗い(あずきあらい) 其の三
「次は俺さまが相手だ!」
すぐさま、血気盛んな剛助が肩をいからせながら寺の中に入っていった。
寺の中をしばらく進むと、金兵衛のときと同じように剛助にも赤く光る二つの光が見えてきた。
「この人喰い妖怪め!観念いたせ!」
剛助が足取りをはやめて飛びかかろうとした途端、
「うわーっっ」
彼をめがけて、上から再びなにやら大きな黒いものが落ちてきた。
「不意打ちとは卑怯な! 倍返しにしてやる!」
床に降り立ったその黒いなにかと、剛助は格闘しだした。
しかし掴んでみると、その黒いものはむやみやたらに柔らかく、まるでにぎり飯のようにバラバラとほどけるので剛助はつかむのにも一苦労だった。
「くそう!張り合いのないやつだ」
剛助は無我夢中で力まかせにその黒いものをちぎっては投げ、ちぎっては投げた。
そしてあらかた掴む形がなくなってしまうと、ドシドシと足音を立てて寺の外に戻ってきた。
「この手にもしかと手応えがあったぞ。今度はもう大丈夫だろう」
皆は剛助の力強い言葉に安堵した。
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小豆洗い(あずきあらい) 其の五
小豆洗い(あずきあらい) 其の六
小豆洗い(あずきあらい) 其の七
小豆洗い(あずきあらい) 其の八