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小豆洗い(あずきあらい)其の三(全八話)

日本昔ばなし 小豆洗い(あずきあらい) (第三話)〜

金兵衛は小豆洗いを退治することができるのか?

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小豆洗い(あずきあらい) 其の一
小豆洗い(あずきあらい) 其の二

寺の中は薄暗かったが、障子から月の明かりでところどころがぼんやり照らされていた。

金兵衛が目を凝らすと、奥に目のような不気味な二つの光が見えた。

(あれが妖怪小豆洗いか⁉︎)

一瞬怯んだ金兵衛だったが、槍を構えつつ、震える足で先へと進んだ。

しばらく進んだときだった。

突然、上からなにやら大きな黒いものが落ちてきた。

「うわーッ!!」

金兵衛は恐ろしさのあまり、その黒いものめがけて、めったやたらに槍を突いたり、振り下ろしたりした。

そして振り返りもせず、寺の外へ逃げてきた。

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皆はとりあえず金兵衛が戻ってきたことにほっとした。

「無事でよかった。そして小豆洗いは? やっつけたのか?」

金兵衛は得意げに答えた。

「黒くて大きい、恐ろしい妖怪だった。しかとはわからぬが、この槍に手応えがあったぞ!」

皆は大喜び。

「おーさすが金兵衛どんじゃ!」

しかし、金兵衛が喝采を浴びていると、またあの声が聞こえてきたのだった。

「ショキショキショキ、小豆とぎましょうか?それともおまえさまがたを取って食いましょうか?」

……皆、心底がっかりした。

「あぁ、あぁ。なんと。退治できていなかったか」

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小豆洗い(あずきあらい) 其の四
小豆洗い(あずきあらい) 其の五
小豆洗い(あずきあらい) 其の六
小豆洗い(あずきあらい) 其の七
小豆洗い(あずきあらい) 其の八